【体験談】勤続20年の正社員ワーママが退職した理由と方法

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働きながら家事や育児をこなす毎日は、本当に大変ですよね。男女平等が進んだ時代とはいえ、家事育児の負担はまだ女性に偏りがちなのが現実です。

「本当にこんなにがんばらなきゃいけないの?」と、ふと疑問に思ったことはありませんか?

私も家族のために仕事と家庭を両立しようと頑張ってきましたが、心の余裕を失い、子どもに優しく接することさえ難しくなっていました。

悩んだ末に出した結論は「退職する」という選択。

この記事では、仕事を辞める決断に至るまでの葛藤や、実際に退職して感じたメリット・デメリットをお伝えします。

目次

これまでの働き方

我が家には小学生の息子と幼稚園児の娘がいます。(私のプロフィールについてはこちらをご覧ください

下の子の育休から復職した後は、一度フルタイム勤務を経て、時短勤務で働いていました。

通勤・勤務形態

  • IT企業の正社員として勤務。勤続20年。
  • 業務はデスクワークが中心。
  • 在宅勤務は週1回程度で、基本的には毎日出社。
  • 9:00〜16:00の6時間勤務だが、定時で帰れる日は少なめ。
  • 通勤時間は片道1時間〜1時間半。

これまで経験した勤務パターン

上の子の育休復帰時

4時間勤務で復職→5時間勤務に移行

下の子の育休復帰時

4時間勤務で復職→フルタイム勤務→時短勤務を再取得し、6時間勤務に変更

こうした様々な勤務パターンを経験してわかったメリット・デメリットについてこちらの記事で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

退職を考えた理由

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毎日忙しくて、子どもたちの様子が全くわからない。もっとそばで見ていたい!

これが私が退職を考えた理由です。以下のようなきっかけがありました。

  • 家族にとって「いなくて当たり前」の存在になってしまった
    • 子どもの悩みに気づくことができなかった
    • 子どもの成長を見逃す危機感を感じた
    • ミニマリストとの出会い

    家族にとっていなくて当たり前」の存在になってしまった

    我が家では、私が毎日出社する一方で、夫は在宅勤務。朝も夜も私は家事で大忙しでした。そんな日々が数年続くうちに、子どもたちにとって「お母さんがいない」ことが当たり前になってしまったようです。

    子どもたちと夫が仲良く笑い合っている姿を横目で見ながら、私は一人で家事に追われる日々。気づけば、自分だけが家族の輪から外れている…。「こんな働き方で本当に良いのだろうか」と自分に問いかけるようになりました。

    子どもの悩みに気づくことができなかった

    ある日、友人関係について息子が悩みを話してくれました。

    数ヶ月間ずっと友人と上手くいかず、実害もある…と。

    息子は誰にも相談できず、一人で苦しんでいました。私がそばにいて変化に気づけていたらと、仕事ばかりしていたことをとても悔やみました。

    子どもの成長を見逃す危機感を感じた

    復職してから多忙な日々を過ごしている間は、子どもの成長があまり記憶に残っていません。毎日の仕事や家事をこなすことに精一杯。余裕なく過ごしているうちに、子どもたちはどんどん成長し、変化していきました。

    忙しい日々を過ごすほど、子どもの成長を見逃してしまう危機感に襲われました。

    またこの先、子どもの年齢が上がってくると、親とあまり話さない時期がやってくるかもしれません。そのときになって「もっと話しておけば良かった」と後悔しても、もう遅いのです。今の子どもたちとの時間が大切だという思いが日に日に強くなっていきました。

    ミニマリストとの出会い

    家事を少しでも楽にする方法を探る中で、「ミニマリスト」の考え方に出会いました。

    不要なものを手放し、本当に必要なものだけを持つ。その結果、時間に余裕が生まれ、自分がやりたいことに集中したり、新しい挑戦ができたりする。このように多くのミニマリストたちが語っています。

    私もその考えに共感し、身の回りを整理し始めました。すると、自分のやりたいことが続々と湧いてきて、もっと自分のため、大事なことのために時間を使いたいという思いが強くなっていきました。

    これまで自分の時間や労力のほとんどを仕事に費やしていたことに疑問を感じ、暮らし方を根本から見直すことにしました。そして、本当に大切なことに集中できる生活を作ろうと決意しました。

    退職に向けて実行したこと

    私の収入が無くなると生活が成り立たないようでは、退職はできません。家計を整え、安心して退職できるような準備が必要です。

    退職を心に決めてから実現に向けて、以下のステップで入念に準備を進めました。

    退職実現に向けた準備 7ステップ
    1. 退職時期を決める
    2. 家計を把握する
    3. 固定費を削減する
    4. 持ち物を減らし、支出を抑える
    5. お金の勉強をする
    6. NISAで投資を始める
    7. 家族に退職の意思を伝え、同意を得る

    ①退職時期を決める

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    まずは「ゴール」を決めました。

    ゴールがないと迷いが生じてしまい、退職の計画が延び延びになったり、最悪の場合は辞めること自体を諦めてしまうこともあります。

    私の場合、「ゴール」すなわち「退職日」を翌年度末に設定しました。

    本当はすぐにでも辞めたかったのですが、安心して退職できるよう、2年近く準備期間を取りました。

    ②家計を把握する

    yume

    家計を正確に把握することから始めました。

    働いている間は安定した収入があるため、多少適当にお金を使ってもあまり不安を感じません。そのため、これまで家計簿をつけてはいたものの、「収支をなんとなく把握できれば良い」程度のものでした。

    家計簿をつける

    今回は「退職できるかどうか」がかかっているので、真剣に家計簿をつけることにしました。

    長く続けられるよう、様々な方法を試し自分に合った家計簿探しをしていきました。

    私が試した方法
    • ノートに手書き
    • マネーフォワードなどの家計簿アプリ
    • スプレッドシートで自作

    これらを試す中で、自分が家計管理で「何を知りたいのか」が明確になり、最終的には Googleスプレッドシート で自作のフォーマットを作成。シンプルで使いやすく、自分の目的に合った家計簿が完成しました。

    私の家計簿奮闘記についてはこちらの記事で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

    お金の流れをシンプルにする

    家計簿をつける中で、お金の出入り口が多いと管理が煩雑になることに気づき、不要な銀行口座やカードを解約しました。

    • 不要な銀行口座の解約
      • 生活用、貯蓄用、学費支払い用(学校指定の金融機関)の3口座だけ残す
    • 不要なクレジットカードの解約
      • メインカード1枚だけ残す(使えなくなった場合に備えて2枚あっても良い)
    • お金の出入り口をまとめる
      • 様々な口座やカードで行っていた支払いを一箇所に集約

    これでお金の流れがシンプルになり、管理しやすくなりました。不正利用があっても気づきやすいので安心です。

    家計の問題点が見えてくる

    家計簿をつけるようになると、毎月の固定費や変動費がどのくらいかをしっかり把握できるようになりました。そうすると、見直すべきポイントがはっきりわかります。

    外食をしすぎている、無駄な買い物をしている、携帯料金が高い…など、家計の問題点が明確になり、改善に向けて行動できるようになりました。

    退職後の生活がイメージできる

    家計がはっきり見えてきたことで、これまで私の給料で賄っていた分を夫の給料で補えることがわかり、心からホッとしました。この瞬間、退職がより現実的に思え、少し嬉しい気持ちになったのを覚えています。

    もし夫の給料だけで足りなかったとしても、家計を把握していれば、不足している金額が具体的にわかります。

    例えば「あと月5万だけ稼げれば安心」ということであれば、わざわざ苦しい思いをして会社員を続ける必要はないわけです。家庭を大事にしつつ、空いている時間で働くという選択ができるようになります。

    ③固定費を削減する

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    家計が把握できたら、次は家計の見直しに着手しました。

    家計を見直す中で、特に注目したのが「固定費」です。固定費は毎月必ず発生するため、これを削るだけで家計に大きな影響を与えます。

    携帯料金の見直し

    そこで私は携帯料金の削減に取り組みました。

    これまで、毎月ドコモに8000〜9000円を支払っていました(スマホの分割払いを含む)。これを思い切って楽天モバイルに乗り換えることに。スマホの残高は一括で清算し、楽天モバイルにMNPしました。

    楽天モバイルは、3GBまでは980円(税抜)、20GBまでは1,980円(税抜)とお手頃かつシンプルな料金体系。さらに、楽天経済圏の住人である私にとっては、利用料をポイントで賄えてしまうため実質0円に。これは大きな変化です!

    結果として、毎月8000〜9000円も浮かせることに成功しました。

    楽天カードをメインカードにしている方は、楽天モバイルは特におすすめです。

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    見直すべき固定費

    今回は携帯料金の見直しを行いましたが、他にも見直すと効果が期待できるものがたくさんあります。

    • 生命保険や医療保険(保障は公的保険でほとんど足りる。本当に必要な分だけ保険に入る。)
    • 光回線(より安く、品質の良いところに乗り換える)
    • サブスク(不要なサブスクは即解約)
    • 住宅ローン(交渉や借り換えで金利を下げる)
    • 子どもの習い事(聖域になりがち。本当に必要なものだけに絞る。)

    上記は一例ですが、どれも毎月数千円〜数万円の削減効果をもたらすものです。

    yume

    正直、面倒なことばかりですが(笑)、一つ一つ見直していくことで、確実に家計が良くなりますよ!

    ④持ち物を減らし、支出を抑える

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    ミニマリストの考えに倣って持ち物を減らし、定期的に買う必要のあるものを減らす工夫を始めました。

    服の見直し

    持っている服を見直し、自分の好きな服や着心地の良い服だけを厳選して持つようにしました。

    これまで、たくさん服があるのに「着るものがない」と感じ、つい新しい服を買ってしまうことがよくありました。しかし、お気に入りの服だけを繰り返し着ていると、服に対する不満がなくなり、新たに買うことがなくなりました。

    服を減らすポイント

    以下にあてはまる服を手放していくと、最後にお気に入りだけが残ります。

    • 直近1年間で一度も着ていない
    • 着心地が悪い(動きづらい、きつい、チクチクする)
    • 毛玉が多い、変色している、生地がボロボロになってきている
    • その服を着たとき、自分に自信が持てない
    • メンテナンスが面倒(アイロンが必要、洗濯機で洗えない)

    化粧品の見直し

    「どこまで削れるか」を試した結果、私にとってメイクは最低限で十分でした😂

    もともと化粧が好きではなかったこともあり、少しずつメイクの工程や道具を減らし、どこまで削れるか試してみました。その結果、メイクについては最低限で十分だと気づきました。私の場合、化粧をしてもあまり変わらない(むしろ下手)ので、必要性がなかったのです…。

    使う化粧品をシンプルにしたら肌の調子も良くなり、一石二鳥でした。

    日用品の見直し

    ストックを持つことをやめ、必要なものを必要な分だけ持つようにしました。

    さらに生活全般に関わるものを見直し、調理器具や食器、食材、調味料、洗剤といった消耗品も、使用頻度を観察しながら厳選していきました。

    余計なものを買わなくなったことで、支出が確実に抑えられるようになり、暮らしの満足度も上がったように感じます。

    ⑤お金の勉強をする

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    家計を把握し支出を抑えることに成功しても、将来に対する不安はまだ消えませんでした。それは「お金に関してきちんと理解できていない」ことが原因でした。

    FP3級の勉強

    お金にまつわる知識を体系的に習得するため、FP3級の勉強をしました。

    社会保険年金税金資産運用といった、今まさに「よくわからなくて不安」に感じていることへの答えがそこにありました。

    ふるさと納税NISAも、今までは「聞いたことはあるけど内容はよくわからないもの」でしたが、生活に大きなメリットをもたらしてくれるものだとわかり、行動に移すことができました。

    \この本で勉強しました!読みやすくておすすめです!/

    家事をしながらYouTubeで勉強

    YouTubeにも勉強になるコンテンツがたくさんあります。私は家事をしながらイヤホンでYouTubeを聞き、お金に関する知識を取り入れました。

    最も勉強になったのは「両学長 リベラルアーツ大学」というチャンネル。わかりやすい説明、時にはかわいいアニメーションもあり、楽しく学べました。また非常に多くの動画が投稿されていて、毎日違う動画を見ていてもネタが尽きませんでした。

    書籍も出版されているので、こちらで勉強するのもおすすめです。

    ⑥NISAで投資を始める

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    NISAは、株や投資信託の運用で得た配当金や売却益が非課税になる制度です。通常であれば約20%の税金がかかるところ、NISAでは0になるので、これは活用しない手はありません。

    少額からインデックス投資を開始

    お金の勉強をする中で、インデックス投資を長期で行うのが良いと分かり、早速NISA口座を開設。まずは少額から積立投資を始めました。初めての投資は怖かったのですが、少しずつ投資信託を積み立てることで、「こういうものか」と感覚をつかんでいきました。
    始めた直後はマイナスになることもありましたが、時間が経つにつれプラスに転じ、徐々に安心感が得られるようになりました。

    証券口座は楽天証券で開設しました。私は楽天カード、楽天銀行を使っているので、スムーズな入出金ができ、投資額に応じたポイント還元もあるのでお得に運用できています。

    ジュニアNISAで学費を準備

    NISAに慣れたところで、2023年が最終受付であった「ジュニアNISA」も滑り込みで開始しました。

    ジュニアNISAとは
    • 子ども名義の口座で年間80万円まで非課税で運用できる制度 ※2023年で新規受付は終了
    • 子どもが18歳になるまで非課税で保有し続けることができる

    将来の大きな不安要素である「子どもの学費」。ジュニアNISAで長期運用することにより、学費を支える強い味方になりそうです。

    ジュニアNISAについて、実際にやってみた体験談をこちらの記事で紹介しています。よければご覧ください。

    ⑦家族に退職の意思を伝え、同意を得る

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    私の収入がなくても生活できる目処が立ち、資産を増やす仕組みも整えました。いよいよ家族に退職の意思を打ち明けるときが来ました。

    夫の反応

    夫には「子どもとの時間を一番大切にしたいから、会社を辞めてじっくり子どもたちと向き合いたい。お金のことはこういう状態で、しばらくは大丈夫だと思う。」と打ち明けました。

    夫の反応は驚くほどシンプルでした。

    「すごくいいと思う!」

    拍子抜けしました。まずは「ちょっと待って💦」とか「えーっ⁉️」という反応があると思っていたのに…。反対されることも覚悟していました。でも、夫も子どもを最優先に考える人なので、私が家にいることは子どもたちにとってプラスだと納得してくれたようです。

    子どもたちの反応

    子どもたちには「お母さん、仕事を辞めようと思うんだけど、どうかな?」と話してみました。

    すると二人とも大喜び! 特に下の子(幼稚園児)は、「毎日早くお迎えなんだよね!」と目を輝かせていました。毎日遅くまで幼稚園でお迎えを待つことがよほど嫌だったのでしょう。今までごめんね、と思いました😢

     

    こうして、家族全員から予想以上にあっさりと同意を得ることができました。次はいよいよ会社に向けて動きます。

    上司へ退職意思を伝えた時期と方法

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    一般的に、退職の意思表示は退職希望日の1ヶ月〜3ヶ月前までと定められていることが多いです。会社によってルールが異なるため、事前に就業規則等で確認が必要です。

    意思表示を行った時期

    私は年度末の退職を予定していましたが、人員調整のための余裕を考え、退職の半年以上前に上司へ伝えました。7月の初め頃で、業務が比較的落ち着いており時間が確保しやすい時期でもありました。(上司の話では、退職日の3ヶ月前に申し出る人が多いそうです。)

    面談時間の確保

    「相談」という形で上司に面談の時間をもらうことにしました。さらに、担当内で他のメンバーがいない日を選んで上司のスケジュールと会議室を確保。1対1で話しやすい状況を整えました。

    伝えた内容

    • 退職したいという意思
    • 退職を希望する理由
    • 退職希望日
    yume

    「突然のお話で申し訳ありません。実は、今年度末で退職したいと考えています。」と切り出しました。

    初めてのことだったので、正直どう話し始めるのが正解かわかりませんでしたが…、本題をストレートに話してみました。

    理由として伝えたこと

    「子どもとの時間を大切にしたい」「子どもに寄り添いたい」ということを伝えました。

    プライベートなことではありましたが、きっかけとなった「子どもの悩みに気づけなかったこと」についても少し話し、子どものそばにいることが自分にとって非常に重要であることを伝えました。

    上司の反応

    上司は最初驚いていましたが、「仕事は代わりがいるけど、お母さんには代わりがいないからね」と、快く理解してくれました。とてもありがたかったです。

    勤務時間の短縮や異動による継続勤務の提案もありましたが、きっぱりお断りしました。私の場合、働いていると仕事が優先になってしまうことがわかっていたので、仕事から離れることが大事なことでした。

    この面談の後、すぐに上司から人事担当へ私の退職意思が伝えられました。

    退職意思を伝えてから退職日まで

    yume

    人事面談など、本格的に退職に向けて動き出したのは1月でした。

    退職の意思表示から退職日までは以下の流れで進みました。

    STEP
    【7月】退職の意思表示
    • 上司と面談し、退職意思を告げた
    • 面談後、上司から人事担当へ退職意思が伝えられた
    yume

    1月までは、何も動きがないまま長い時間を過ごしました。この期間は自分との戦いでした。

    あれだけ準備してきても、いざ退職が決まると「本当に良かったのかな」と急にまた不安が襲って来るのです。退職予定を知った先輩からも、頻繁に引き止めがあり、不安も煽られました。(「これからお金かかるよ〜」とか)

    「私の決断は間違っていない」と自分に言い聞かせながら日々過ごしました。

    STEP
    【1月】部署の人事担当と面談
    • 退職意思と理由の確認
    • 勤務時間の短縮、フルリモートによる継続勤務の提案
    • 年休消化予定の確認
    • 人事部面談の案内
    STEP
    【2月】本社人事部と面談
    • 退職意思と理由の確認
    • 勤務時間の短縮、フルリモートによる継続勤務の提案
    • 退職後の予定(他での就労意向の有無)の確認
    yume

    どの面談でも継続勤務の提案はあったものの、育児が理由のためか強い引き止めはなく、穏やかに終了しました。

    STEP
    【2月】書類提出
    • 辞職願、誓約書の提出
    STEP
    【3月】辞職発令
    • 退職することが公になり、お世話になった方々へ挨拶回り
    STEP
    【3月】退職日
    • 借用品(PC、業務用携帯など)の返却
    • 社員証の返却
    • デスク周りの片付け
    yume

    最後に、同僚へお菓子を配りながら退職のご挨拶をして終了。こうして、長年勤めた職場に感謝しつつ、会社員生活を終えました。

    退職日までにやっておいて良かったこと

    計画的に「準備」「楽しみ」を両立させると、退職までの期間を有意義に過ごすことができます。

    有給を活用してやりたいことを楽しむ

    yume

    有給休暇を利用してソロ活を楽しみました。
    会社が都内にあったので、半休を取って東京ならではのソロ活もできました。

    こんなソロ活をしました
    • はとバスツアー
      • 2階建オープンバスで東京を1時間ほどドライブ。短い時間でできるソロ活なのでおすすめです。
    • 羽田空港で飛行機鑑賞
      • 仕事帰りに立ち寄り、展望デッキで飛行機をただひたすら眺めました。動き続ける空港の景色は何時間見ていても飽きませんでした。
    • 都庁展望室で音楽鑑賞
      • 地上202mからの眺望はもちろんのこと、設置されているストリートピアノの演奏が感動的でした。次々と現れる演奏者は皆プロ並みの腕前で、素晴らしい演奏を間近で聞く貴重な体験ができました。
    • 裁判傍聴
      • 人生で初めての法廷という場所。緊張しながら傍聴席に座り、数時間にわたる裁判を見届けました。ドラマのような激しさはないものの、検察官、被告人、弁護人のやりとりは見応えがありました。

      働いている間だけの特権ともいえる有給休暇。退職後はまとまった自由時間を作るのが難しくなるため、この時間を使って心のリフレッシュとやりたかったことを存分に楽しむことができました。

      引き継ぎ資料を丁寧に作る

      yume

      退職を早めに決めていたおかげで、引き継ぎ資料をじっくり作る時間を確保できました。

      普段の業務と同時進行で引き継ぎ資料を作っていきました。時間が十分にあったので、何度も見直してわかりやすい資料が出来上がりました。

      良かったポイント
      • スムーズに引き継ぎができた
        • 後任者が決まった際、資料を渡すだけでほぼ理解してもらえました。
      • 他部署にも展開され、広く活用してもらえた
        • 仕上がりが好評で、他部署からも「欲しい」との声が。多くの方に喜んでもらえて、最後に貢献できたことが嬉しかったです。

      仕事を通じてスキルアップを図る

      yume

      会社を「時間や労力を提供する場」ではなく、「スキルや経験を得られる場」と考え、残りの期間を自分のスキルアップに使うことにしました。

      会社だからこそできること
      • 有料のソフトが使い放題
        • Microsoft Officeなど会社で導入されている有料ソフトは自由に使い放題。PowerPointやExcelのスキルを磨くには会社でとにかく使うことが一番です。
      • 多くの人からフィードバックが得られる
        • 自分の資料や説明を多くの人に見てもらえるのは会社ならではです。人の数だけ様々な反応や意見があり、一人反省会では得られない気づきがあります。

      会社での持ち物を減らす

      yume

      退職準備として、会社に残している私物や不要な紙資料を早めに整理しました。

      持ち物を減らすポイント
      • 業務で発生した紙類は随時処分
        • まとめて処分しようすると、一つ一つ内容の確認が必要になり作業が大変。
        • 本当に必要な場合だけ印刷し、基本は印刷せず画面で見るようにする。
      • 私物は会社に極力置かない
        • あとで持ち帰るのが大変になるので、写真や思い出グッズなどは置かない。
        • 文具やPC周辺機器など、業務で使うものはなるべく会社のものを使う。

      もともと物は少ないほうでしたが、徹底的に物を減らしていきました。最終日にはほぼ手ぶらで退職でき、片付けの負担はゼロでした。

      退職日までにやらずに後悔したこと

      有給休暇の消化

      yume

      私は退職時、40日ほど有給休暇を残していました。(入社以来積み立てた休暇を含む)
      できればすべて使い切っておきたかったのですが、現実はたまに休む程度で大半が消化できずに残りました。

      消化できなかった原因

      年休消化計画を立てていなかったことが原因です。

      本音を言えば、人手不足の職場で年休消化を希望する勇気はありませんでした。しかし、早めに退職意思を告げれば、人が補充されて休めるようになるかも…と淡い期待を持っていました。

      現実はそんなにうまくはいきません。

      結局、私が退職するまで人が増えることはありませんでした。自分の仕事を人に頼むわけにもいかず、最終日まで毎日出社してしまいました。退職する身であっても、会社にいれば仕事は振られます。そしてますます休みが取りづらくなる悪循環…。

      有給休暇は使い切るもの

      退職日が近づくにつれ、周囲から「年休消化できてる?」と心配されることが増えました。
      そのとき初めて、「年休は使ってから辞めるものなんだ」と実感しました。

      今になって、上司の言葉が思い出されます。
      仕事に代わりはいるけれど、お母さんに代わりはいない」

      そうなんです。仕事は誰がやっても回るもの。私がいなければ誰かがやる。そのぐらいの気持ちを持っても良かったかもしれません。

      もっと早く年休消化の希望を伝え、業務の引き継ぎや調整を進めていれば良かったと思います。
      もちろん、同僚たちからすれば「最後まで仕事してくれて助かった」と思われたかもしれませんけどね(笑)。

      一言アドバイス:年休消化計画は最初に立てる

      年休は社員の権利なので、使うことは何も悪いことではありません。「人が増えたら休もう」なんて思っていたら、いつ休めるかわかりません。

      年休消化の計画を立てた上で、退職日を決めることがおすすめ。上司に退職の意思を告げるときは、年休消化の希望も併せて伝えましょう。

      退職前後に必要となる手続きの事前確認

      yume

      退職直前や退職後には、さまざまな手続きが必要になります。私はこれらについて「会社から案内があるだろう」とのんびり構えていたため、退職日前後に大慌てで書類を準備する羽目になりました。

      これから退職を考えている方には、事前に自分でしっかり調べておくことを強くお勧めします。

      事前に確認しておくべき手続き例
      • 財形貯蓄の解約
      • 健康保険の変更手続き(任意継続/国民健康保険/配偶者の扶養)
      • 年金の変更手続き(国民年金への切り替え)
      • 企業型DC年金の移換
      • 企業年金の脱退または移換
      • 労働組合からの退会
      • 通勤定期券の解約

      上記は一例で、会社の制度や個人の状況によって必要な手続きは異なります。ネット情報も役に立ちますが、会社に直接確認するのが最も確実です。

      また、手続きには会社への書類提出が必要なものも多くあります。退職前に済ませられるものもあるため、早めに動くのがポイントです。

      私の失敗談①:財形貯蓄の解約

      財形貯蓄の解約は、会社経由で手続きをすれば、書類1枚提出するだけで簡単に済みます。しかし、私は提出期限に間に合わず、退職後に銀行窓口での手続きが必要になりました。

      銀行での手続きは時間がかかります。さらに、近隣に銀行の店舗がなく、移動時間や交通費も発生しました。会社経由で済ませておけば、こんな手間は省けたのに……と後悔しています。

      私の失敗談②:通勤定期券の解約

      退職後も数日間、通勤定期券をそのままにしていました。そして払い戻し金額を調べたところ、ちょうど「金額が変わるタイミング」を過ぎたばかり。1ヶ月分損をしてしまいました。

      なお、退職日以降の定期代は会社に返納する必要があります。(返納方法は会社によりますが、私の場合は退職金から差し引かれました。)

      yume

      定期券の払い戻し額は解約するタイミングによって大きく変わるため、退職前に払い戻しの計算日を確認し、退職したら速やかに解約することをお勧めします。

      一言アドバイス:早めに動くことが大切

      正直なところ、会社は「辞める人間」に対してそれほど親切ではありません。
      私の場合、手続き関連の書類が届いたのは最終出社日の前日。書類を熟読する時間もなく、手続きが間に合わずに金銭的な損失を出したケースもありました。

      退職関連の手続きは、会社任せにせず、早めに自分で調べて動くことが大切です。

      退職して感じたメリット・デメリット

      こうして、晴れて専業主婦生活が始まったわけですが、退職してみて感じたことがあります。

      退職して感じたメリット・デメリット
      • 子どもを見守っていられる安心感
      • 体調が良くなった
      • 時間を自由に使えるようになった
      • 働いていないことへの不安
      • お金を自由に使えない

      メリット①:子どもを見守っていられる安心感

      yume

      子どもたちと過ごす時間が増え、会話も増えました。子どもたちが考えていることや心身の状態がよくわかるようになり、とても安心感があります。

      日々の様子がわかり、サポートできる

      小学生の息子は、毎日学校での出来事を楽しそうに話してくれるようになりました。以前より前向きな性格になったようにも感じます。
      学習面のサポートもしやすくなりました。最近の小学生は、スライドを作ってプレゼンテーションをすることが多いようです。よく息子の資料レビューや発表練習につきあっています。これも家にいるからこそ出来ることです。

      成長を感じられる

      幼稚園児の娘とは、毎日一緒に遊んでいます。遊びながら娘の成長を実感する瞬間が多々あり、こういう時間をとれるようになったことに本当に幸せを感じます。退職してよかったと思う瞬間です。

      メリット②:体調が良くなった

      yume

      生活リズムが整い、体調に大きな変化がありました。

      睡眠の改善

      働いていた頃は平均4~5時間の睡眠でしたが、今では毎日6時間以上眠れるようになりました。朝の目覚めがスッキリし、イライラすることも減りました。

      食生活の改善

      以前は忙しさから1日1食の生活でしたが、退職後は3食きちんと食べられるように。体重は少し増えましたが、お腹の不調や食後の眠気が減り、健康的になったと感じます。

      ストレスの軽減

      仕事のプレッシャーがなくなり、精神的に安定しました。以前は翌日の仕事が不安で眠れない日もありましたが、今ではぐっすり眠ることができています。

      メリット③:時間を自由に使える

      yume

      仕事がなくなったことで、急な用事に対応できたり、予定を自由に組めるようになりました。

      病気やケガへの迅速な対応

      子どもが体調を崩しても、すぐに病院に連れて行けます。以前のように仕事との調整で焦ることがありません。

      行事にフル参加

      幼稚園や学校の授業参観、行事に全て参加できるようになりました。行事予定表が配られても、スケジュール調整の必要がないのはとても気持ちが楽です。

      平日の用事が楽に

      役所や銀行の用事がスムーズにこなせるようになりました。例えば、退職後は住宅ローンの借り換えで多くの手続きをしましたが、平日にサッと動けるおかげでスムーズに進みました。

      自分時間の確保

      平日の午前中は、子どもが学校や幼稚園にいるため完全な自由時間です。今のところ家事や勉強に時間を使うことが多いですが、いつかまたソロ活もしたいと思っています。子どもがいないうちに夕食の仕込みを済ませておくと、夕方もゆったり過ごせて子どもたちと遊んでいられます。

      デメリット①:働いていないことへの不安

      yume

      働き癖がなかなか抜けません…。

      安心して退職する準備を十分に整えていました。しかし、いざ退職してみると、気持ちの切り替えが想像以上に難しいと感じました。

      会社員でなくなる不安

      20年も働き続けてきたため、急に「働く必要がない」となると、解放感よりも不安が先にきます。「お金を稼いでいない自分は役立たずなのではないか」という思いに駆られ、やや鬱っぽくなった時期もありました。

      働くことが習慣化していたので、何かしら「役割」や「目標」が必要だと感じました。

      対策:役割や目標を設定する

      以下のように自分の役割を設定することで、気持ちが少し楽になりました。

      • 家事・育児を全て担い、夫が仕事に集中できる環境を作る
      • 家計を改善し、収入の8割で暮らす
      • 将来に向けてスキルアップする
      • 子どもと全力で遊ぶ

      デメリット②:お金を自由に使えない

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      自分で稼いだお金じゃないと、申し訳なくて使えない…。

      働いていた頃は、自分で稼いだお金を自由に使える気楽さがありました。しかし、退職後は夫が稼いだお金を使うことに慎重になり、自分のために使うことをためらうようになりました。

      自分のためにお金をかけなくなる

      生活必需品や医療費は家計から出しますが、洋服や本、趣味に関わる出費はどうしても控えてしまいます。退職後は収入がないため、自分の貯蓄を減らすことにも抵抗が生じています。その結果、ほとんど自分のための買い物はしなくなりました。

      ミニマリストになってよかった

      退職前にミニマリストの考えを取り入れて、持ち物を必要最低限に整理していました。そのため物欲はかなり少なくなっています。自分にお金をかけなくなりましたが、特に不自由なく暮らせています。

      それでも感じる不自由感

      とはいえ、自由に使えるお金がないことに少し不自由さを感じるのも事実です。この点は「長く働いてきた者の宿命」かもしれません。

      これからどうするか

      yume

      これから子どもが大きくなるとお金のかかりどきが必ずやってきます。いつでもまた働けるように準備しておこうと思います。

      会社員にはもう戻れない

      会社員として安定した収入を得られるのは魅力的ですが、かつての忙しすぎる生活に戻ることにはどうしても抵抗があります。また、年齢的にも正社員として再就職するハードルは高いと感じています。

      スキルをつけて自分で稼ぐ

      子どものそばにいながら自分のペースで働ければ理想的です。そのためには自分で稼ぐ力をつける必要があります。

      ブログ・Webライティング

      今こうしてブログを書いているのも稼ぐ力の一歩です。ライティングスキルを磨けば、ブログ運営だけでなく、Webライターなど文章を書く仕事にも挑戦できる可能性があります。

      物販

      メルカリで不用品を売ることを通して「物を売る」という感覚も体験中です。この経験が、将来的に物販を仕事にするヒントになるかもしれません。

      yume

      興味を持ったことにはとにかく挑戦しています。おそるおそる始めたことでも、やってみると意外と簡単だったり、楽しかったりして、新たな発見が必ずあると実感しています。

      自由な時間を活用して未来を準備

      今は子どもが幼稚園や学校に行っている間の自由時間を活用し、しっかりと準備を進める時期だと考えています。この時間を最大限活用し、自分で稼ぐ道を模索していこうと思います。

      まとめ

      私は「子どもと笑顔で過ごす時間」を最優先に考え、退職という大きな決断をしました。そのために、退職前から時間をかけて準備を進め、今では安定した暮らしを送ることができています。

      退職前の準備
      • 家計の見直し:収支を把握し、固定費を削減
      • ミニマルな暮らし:必要なものだけを選び、支出を抑える
      • お金の知識と実践:正しいお金の知識を身につけ、投資をスタート

      また、円満に退職するためには、職場への配慮も欠かせません。

      円満退職するために
      • 早めの意思表示:退職の意向は早めに伝える
      • 引き継ぎの徹底:丁寧な引き継ぎ資料の準備
      • 計画的な年休消化:早めに計画を立てて希望を伝える

      さらに、退職までの時間を有意義に過ごすことで、新しい一歩を気持ちよく踏み出せます。

      退職までの過ごし方
      • 自由時間の活用:年休を活かして趣味や学びに取り組む
      • スキルアップ:職場のリソースを活用して成長

      確かに会社員を辞めると「安定」という大きな安心感を失います。しかし、それ以上に得られるもの――子どもたちと過ごすかけがえのない時間、心身の健康、自分らしい生活――は、私にとって何にも代えがたい価値でした。

      もしあなたが退職を迷っているなら、この体験談が少しでも参考になれば嬉しいです。

      最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

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